群馬県の酪農組織再編と東毛酪農のあり方
日頃より東毛酪農の牛乳・乳製品をご愛顧賜りまして誠にありがとうござまいます。
さて、今年の正月早々、全国の酪農家戸数が平成28年には約17000戸あったものが、ついに10,000戸を切ったという報道がなされました。
酪農家の廃業は、飼料価格の高止まりと資材価格の高騰が経営を悪化させていることが大きな要因です。また、後継者不足や経営継承問題は、酪農だけではなく日本の産業を下支えしている家族型経営の喫緊の課題となっています。
群馬県下でも酪農家の廃業は止まらず、令和7年には294戸となってしまいました。戸数の減少は生乳生産量や飼料などの購買取扱量の減少となり、小規模酪農組合は存続の危機となっており、酪農家を支える余力がなくなっている状況に陥っています。
そこで、令和7年4月に、群馬県下の酪農専門農協が一緒になり「ぐんま酪農業協同組合」が発足する運びとなりました。
東毛酪農の組合員18戸はぐんま酪農業協同組合に二股加入となります。18戸の組合員が生産する生乳は今まで通り東毛酪農の牛乳工場にすべて入ってきますが、乳代精算や飼料の購買などの業務はすべてぐんま酪農業協同組合へ移行します。つきましては、今後、東毛酪農は牛乳工場を中心とした酪農専門農協に衣替えすることとなりました。
東毛酪農は群馬県の東部(東毛)地区の小中学校に毎日約38000本(75℃15秒殺菌)の給食牛乳を、また東京3市の小中学校に毎日約28000本(65℃30分殺菌)のビン容器牛乳を届けております。学校給食牛乳が牛乳工場の販売額の50%近いシェアを占めています。
東毛酪農は、今後も変わらず低温殺菌牛乳の製造を中心に据え、消費者の皆様に低温殺菌牛乳の販売とその啓蒙普及活動に邁進するとともに、良質な生乳を使ったチーズ、生乳100%のヨーグルト、アイスクリーム等の製造販売に精進いたしますので、末永いご愛顧をよろしくお願いいたします。
東毛酪農業協同組合
代表理事組合長
大久保 克美