こうして日々細心の注意と衛生管理の下搾乳された生乳はあまりに細菌数が少ない為、殺菌済みの牛乳の検査と同じ方法で検査されます。
それでも工場では何重にも及ぶ検査をクリアーした生乳だけが製品となっていきます。
大量生産大量消費が世の中の主流となっている中、近代酪農の世界でも大型化が主流となってきています。
それは、沢山の契約農家の生乳を各地のプラントに集めて大きな工場で効率よく殺菌処理をしていく生産方法です。
しかし低温殺菌の牛乳を作る為には牛乳の大本の生乳の中にある生菌数を減らし、通常の基準を超えた高品質な生乳を生産しなければ安全な製品を提供できない為、各種の作業基準を高く設定し、それにクリアーした生乳しか使用することができません。
それには、常に現場を確認できる環境の生産者と共に作り上げた生乳を使用する事が最も大切なことなのです。
私達、東毛酪農の「組合生産農家」は、組合周辺、地域住民の近くで営農している酪農家がほとんどです。
また、常により良い生乳を生産する為に、組合と一緒に勉強会を開いています。
誰がどのように育てたか?そしてどのように製品を作っているのか?食の「トレーサビリティ」が注目されている現在、東毛酪農では、いつでも生産現場をご見学いただけることが可能です。
組合では、毎日のサンプリングや月6回の検査(乳脂肪、乳たんぱく質、乳糖、無脂肪固形の乳成分検査、大腸菌群、一般細菌検査など)、厳しい独自の検査基準を設けています、また牛の飼育方法や飼料、環境などの指導をおこないより質のいい生乳づくりに努めています。
組合では27年前より低温殺菌牛乳に取り組んできた為、一般の基準値をはるかに超えた独自基準での生乳作りが生産者に根付いています。
その長い歴史の中で、常に事故を起こさない様、細心の注意と万全の受け入れ態勢を整えてまいりました。
生乳生菌数1万/ml以下を常に目標とした生乳作りを継続するには、毎日のサンプリング、月6回の検査(乳脂肪、乳たんぱく質、乳糖、無脂肪固形の乳成分検査。大腸菌群、一般細菌検査など)は欠かすことが出来ません。
その証拠に酪農家達の検査基準、採点概要となる「生乳検査通知書」(図1)では、優秀な酪農家の検査結果は季節によっても変動するものの、殺菌する前の生乳の時点で大腸菌数0個/生菌数300~500個という素晴らしい成績を収めています。
この検査項目の中では、最高得点を8点/最低得点を-10として、6回の検査での各項目の合計点が40点以下の生乳に対してはペナルティ、及び営農指導を行っています。
そして、各酪農家を訪問しての飼育方法や飼料、衛生環境等の指導を行い、組合と生産者が一丸となってより質の高い生乳作りに努めています。
こうして日々細心の注意と衛生管理の下搾乳された生乳はあまりに細菌数が少ない為、殺菌済みの牛乳の検査と同じ方法で検査されます。
それでも工場では何重にも及ぶ検査をクリアーした生乳だけが製品となっていきます。
また、生乳検査の他に重要な衛生管理として、作業の度に工場で行われる集乳車、製造ラインに対する徹底した洗浄が挙げられます。
そして鮮度と美味しさを保つため、集乳ポンプの回転速度を落とし振動や圧力に弱い生乳を守っています。
こうした日々の生産者と組合との連係プレーが美味しい牛乳を生み出す大切な作業となっています。